先日発表された米国の2月分のPCEPIは、ヘッドラインが前年比+2.5%(予想+2.5%)、コアが前年比+2.8%(予想+2.7%)となり、市場予想を上回る結果となった。 トランプ政権の関税問題も相まって、市場ではインフレ懸念が再燃してきている。 サンフランシスコ地区連銀が発表しているPCEPIの供給要因・需要要因別の寄与度をみても、需要要因による物価指数の押し上げ傾向がみられ、供給制約のために大 […]
先日発表された日本のCPIは、35ヵ月連続で2%超の伸びを達成し、次回で3年間途切れることなく日銀の物価目標以上の上昇を達成することとなる。 そんな状況でも日銀の植田総裁は、基調的なインフレ率は2%に到達していないとの考え方を固辞しており、頑なに物価目標の達成を認めない姿勢を示している。 日銀が目標達成を認めると都合が良くないのか、物価上昇率を理解できないのかはさて置き、日銀の異常な緩和策の継続は […]
1月の実質賃金は、前年同月比▲1.8%と大幅なマイナスとなった。 ボーナス頼りで11月・12月とプラス圏で推移していたが、予想していた通り、ボーナスの影響が亡くなった途端にマイナス圏へと戻ってしまった。 インフレが加速する中で、給与の伸びが追い付かない状態が続いており、一般家庭の貧困化が止まる兆しは見えない。 この状況でも無能な日銀は、引き続き物価と賃金の悪循環のことを物価と賃金の好循環と呼び、さ […]
25年2月の雇用統計では、非農業部門雇用者数は概ね予想通りの+15.1万人、失業率も4.1%へと悪化することとなった。 E/P Ratioや労働時間などの面でも弱い状況がみられ、労働市場にも弱まりが見られ始めた。 失業率と就業者比率 前述の通り、失業率は4.1%へと悪化した。また、就業者比率(E/P Ratio)は労働力人口全体、プライムエージともに悪化がみられる。 プライムエージのE/P Rat […]
多くの現役世代が憎悪し、改革乃至は廃止を願っている年金制度であるが、その腐った制度について、厚生労働省が国民の声を募集しているとのことである。 ぜひこの機会を利用して、思いつく問題点、不満、怒りを送っていきたいものである。 意見送信フォーム:リンク 年金制度・厚労省の問題点の例 厚生年金の流用について 国民年金の受給額維持のために厚生年金資金を流用することは、厚生年金加入者の財産権を侵害するもので […]
11月分の実質賃金が速報ではマイナスであったものの確報でプラスに修正され、それに続く形で12月の実質賃金もプラスを維持し、前年比+0.6%となった。 しかし、ボーナス頼りの一時的なプラス圏推移である可能性が高いと考えている。 実質賃金(きまって支給する給与)は前年比▲1.5%と引き続きマイナス圏での推移が続いており、夏のボーナス時期と状況は変わっていない。 実質消費支出の動きとしても、今回プラス圏 […]
2月に入り、トランプ大統領は、以前から主張してきた通りに、カナダ、メキシコ、中国に対して関税を課すことを決定した。 カナダ、メキシコに対しては25%、中国に対しては追加の10%となっている。 また、欧州諸国に対しても関税を課すことを示唆しており、このまま行けば、主要国は軒並みトランプ大統領の関税の影響を受けることになりそうである。(参考記事) 日本も関税のターゲットにされる可能性は十分にあるし、仮 […]
国民民主党が現役世代の手取りを増やす施策を主張し、衆院選で大躍進した一方、少数与党に成り下がった自民党・公明党は現役世代の敵として認識されてきたようである。 国民民主党が「年収の壁」を178万円に引き上げるべきと主張する一方で、自民党・公明党は123万円への引上げに留めるべきだと主張している。 現役世代搾取を止めず、高齢者優遇ばかりで現役世代のことを蔑ろにし続ける自民党・公明党が現役世代から憎悪さ […]
エネルギー価格の上昇を背景に12月分のCPIは前年比+3.6%となり、前回の2.9%から大幅に上昇した。 政府のガソリン価格抑制策の縮小が要因のため、予め想定されていた動きでもある。そして、政府の抑制策は1月半ばに更に縮小されたため、1月も更なる物価上昇が予想される。 ただ、生鮮食品及びエネルギーを除くコアコアCPIの伸びは前年比+2.4%となっており、エネルギー価格だけでなく、基調的な物価上昇率 […]
現在の就業者数は6800万人ほどとなっている。高齢者の労働参加率の上昇を背景に就業者数・労働力人口(就業者+働く意思のある者)は2030年くらいまでは横ばい推移するとの楽観的な見通しもある。(参考) しかし、労働参加率が現状のまま維持されれば、生産年齢人口の減少率を概ね反映する形で就業者数は減少することになると考えられる。そうなれば、2030年には5%ほど、2040年には15%ほどの就業者数の減少 […]