【豪・CPI】2021Q1の総合指数は大きく伸びるも肝心の刈込平均は物足りない結果に

本日は豪州の2021第一四半期のCPIが発表された。

総合指数は前年比で予想の3.7%を超えて3.8%と強い結果となった。

一方で刈込平均に関しては予想通りの1.6%となった。

Data Source : Australian Bureau of Statistics

RBAの掲げる物価上昇目標が2~3%であり、その基準として重要視されているのが刈込平均であることを考えると、総合指数がいくら3%を超えているからといって、喜ぶことはできない。

又、オーストラリアでのCOVID-19の感染者拡大やシドニー等のロックダウンといったマイナス要因もあり、今後継続的に物価が上昇していけるのかは非常に怪しい。

やはり中央銀行が重要視している物価指標に目標以上の強い伸びのある米国(コアPCEデフレーターで2%)と比べると、政策金利の伸びや金利上昇理由の通貨上昇は遠く感じられよう。

物価要因以外にも中国当局の規制強化と中国株の変動、中国経済への不透明感はオーストラリア及びAUDへの不安要素ともなるため、中国要因でもマイナスなものが気になるところである。