【米・GDP】2021年Q4 経済成長加速

米国の2021年第四四半期の実質GDPは前期比年率で予想の5.5%を超えて6.9%と強い伸びとなった。

前回の2.3%と比較しても米国経済の回復・成長ペースは回復しており、米国の経済状況の強さが明らかとなった。

米国のインフレ率や失業率に加えて、この強いGDPの伸びからしてFRBは早急に金融正常化に動こう必要がありそうである。

何にせよ米国GDPの詳細をみていきたいと思う。

米国実質GDP項目別詳細

2021年の第三四半期の伸びが少し鈍化していたことから、前期比が大きく伸びる結果となった。

前年同期比でみてみれば、多くの項目の成長率はほぼ横ばいか若干成長率が上昇した程度である。

とは言っても、ほとんどの項目がしっかりと回復・成長していることに変わりはなく、主要先進国の中ではやはり米国経済が相対的にも強い状況であろう。

・項目別前期比年率

・項目別前年比

Data Source : U.S. Bureau of Economic Analysis

米国GDP項目別寄与度

名目GDP及び実質GDPの前期比年率・前年比のチャートは下の通り。

今回は民間投資の拡大ペースが加速したことが、米国経済の成長率を押し上げたことがわかる。

COVID19感染者数の増加は止まらないが、そこはもはや重要ではなくなってきているため、実体経済に関してもインフレリスクやFRBの金融正常化ペースによる景況感の悪化がみられないかに気を配っておけばよさそうである。

又、エネルギー価格や食品等の生活必需品の価格急騰が実質消費を押し下げることがないのかにも注意しておきたい。

実質GDP

・実質GDP前期比年率

Data Source : U.S. Bureau of Economic Analysis

・実質GDP前年比

Data Source : U.S. Bureau of Economic Analysis

※厳密には実質GDP各構成要素の単なる寄与度合計は変化率に一致しない。
 各要素の寄与度をみるには下の名目GDPのチャートをみていただいたほうが、正確化と思われます。

名目GDP

・名目GDP前期比年率

Data Source : U.S. Bureau of Economic Analysis

・名目GDP前年比

Data Source : U.S. Bureau of Economic Analysis