【日本実質賃金】沈み続ける実質賃金と実質消費
- 2024.03.09
- 経済・マーケット
2024年1月分の実質賃金、実質消費及び実質家計所得が出そろったため、今月もまとめておく。
最近は日銀がマイナス金利解除にようやく動くのではとのことであるが、インフレのピークで動かなかったばかりか、判断が遅すぎてテクニカルリセッションの発生、消費の停滞が発生したタイミングで動くということになる。
ここまで間が悪るい政策転換は、世界一の無能さを誇る日銀にしかできないことだろう。
また、日銀が育ててきた悪性インフレのおかげで、実質賃金は22ヵ月連続、実質消費支出は11ヵ月連続のマイナスとなっている。
実質賃金はマイナス幅を縮小したものの依然としてマイナス圏での推移を継続。
これで物価と賃金の好循環がみえてきたかの発言をしている日銀委員は救いようがない愚者たちであろう。
実質賃金の低下と共に実質消費支出も安定的に減少を続けており、経済・消費は明らかな停滞状況が続いている。
それどころか実質消費支出の減少ペースは加速しており、日銀の育て上げた実質賃金と実質消費支出の悪循環は止まる気配がない。
実質可処分所得は前年比チャートも貼っておくが、1月分は2%以上の減少となっている。
以上の通り、物価と賃金の好循環はみられないどころか、実質賃金と実質消費の悪循環が依然として続いており、日本の一般消費者は安定的・持続的な貧困化の道を進み続けている。
この状態で金融調整を行わざるを得なくなった日銀の失策は日本経済を害することであろう。
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