6月の米・CPI, PPIは前回に続き予想を上回る強い結果に

米・CPIの前年比は予想されていた4.9%に対して5.4%、コアCPIは前年比予想4.0%に対して4.5%とどちらも予想を超えて強い結果となった。(どちらも季節調整前)

PPIに関しても、前年比予想6.7%に対して7.3%、コアPPIが予想5.1%に対して5.6%と予想を超えた。

以前にもふれたかもしれないが、前回のFOMC後に発表されたドットプロット(各FOMCメンバーの政策金利予測)では、で2023年の利上げが示唆されたが、それが更に早まることが期待できそうである。


CPI主要項目別変化

CPI(季節調整済み)の項目別の前年比変化は以下の通り。

Data Source : BLS retrieved from FRED

半導体不足やサプライチェーンの問題は解決されていないこともあってかコモディティの伸びが更に急になっている。

コアCPIがこれだけ強く伸びていることを考えると、FRBが物価上昇を一時的なものとして金融緩和縮小を長い間先延ばしにしておくことは難しいと思えてならない。


PPI

Data Source: BLS retrieved from FRED

PPIもヘッドライン、コア共に前回からさらに上昇に勢いが増し、非常に強い結果となった。

パウエル議長は議会証言にて労働市場の回復をまだ辛抱強く待つ方針を示しているが(以前の雇用統計結果の記事で予想した通り)、いつまでそのスタンスを保つのか注目される。

次回の雇用統計結果が非常にしっかりしたものであれば、やはりジャクソンホール経済シンポジウムでテーパリング関連の発言が期待できそうな状況に変わりはないだろう。