米国PCEデフレーター 2022年7月分

7月のPCEデフレーターが発表された。
結果はヘッドラインの前年比6.3%(予想:6.4%)、コア前年比が4.6%(予想:4.8%)と予想を若干下回る結果となった。

依然として高い水準での推移が続ていることに変わりはなく、物価を安定されるために早いペースでの金融引締めが必要である状況に変化はない。

PCEデフレーター項目別確認

今回のヘッドラインとコアは共に予想を下回る結果となったが、項目別にみてみると諸侯品価格の高騰が止まっておらず、一般家庭・消費者にとっては状況が悪化していると思わせるような結果となった。

欧州や中国での干ばつ、ウクライナ・ロシア戦争といった食糧生産・供給が滞る要因がいくつもあり、食品価格の上昇率は高い水準を維持することになると思われる。

Data Source : U.S. Bureau of Economic Analysis

一般家庭が置かれている状況をより良く理解するために、BLSが発表している実質賃金の伸び率もついでにみてみる。

こちらをみると2022年7月の実質賃金は引き続き減少傾向にあり、やはり嗜好品等へ向けるお金は減ってきているものと思われる。
今後もこの傾向が続き、米国の個人消費を下押しすることにならないか、注視していく必要があるだろう。

Data Source : U.S. Bureau of Labor Statistics