日本の実質賃金減少と消費支出停滞の継続

先日発表された2023年11月の実質賃金は前年比-3%となり、前年比では20ヵ月連続の減少となった。

以前から指摘の通り、日銀の言う賃金の物価の好循環はまったく起こっておらず、それどころか完全に悪循環に陥っている。

また、2023年11月の実質消費支出は前年比-2.9%と9ヵ月連続の減少となっており、実質賃金減少と実質消費支出減少との悪循環も健在である。

本来は日銀がその責務に従って物価の安定を達成を目指すべきだが、その責務を放棄しているがゆえに(そのあまりの無能さのめたに行動できないために)、通貨の信用と安定さえも傷つけ、実質賃金の減少を加速させている状況も変わらない。

そして、新NISAの開始により一般消費者及び個人投資家の預金も海外資産に向かい始めた。

もとより経常収支は黒字ながらも企業の直接投資から得られるリターンは海外から国内への回帰はしていないことが指摘されているが(参考記事)、これで企業の資金も個人の資金も海外に向かうこととなる。

低成長且つ中央銀行が機能不全の国から資金が逃避することは当然である。
さらに言えば、高齢者による搾取によって労働者の低意欲で非効率な状況も悪化し続けることが期待されることを考えれる。そして、シルバー民主主義国家ではそれを変えることが期待されない以上は、この国は現行制度がジリジリと壊れ、破綻することを待つことしかできない。

不幸中の幸いか、盲目であった個人投資家には新NISAにより目が開き、海外資産へ向ける意識が変わり、自己防衛の機会が与えられた。日本の絶望と防衛の必要性とがありありと見える状況で資金の流出は止まらないだろう。

そして、それは通貨安につながり、物価の上昇と実質賃金の低下を安定的なものとして今後も定着されることだろう。