経済・マーケット

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【米国雇用統計】2023年3月 米国労働市場の詳細確認

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4月の非農業部門雇用者数は予想を超えて25.3万人と引き続き労働市場の強さを示した。 失業率についても3.4%まで低下し、予想以上の改善を見せた。 その他の失業理由の内容や賃金上昇率についても改善がみられ、ほぼ文句のつけようのない非常に良好な雇用統計内容であり、金融引締めが続く中でも米国の労働市場は依然として加熱状態であることを示した。 失業率と就業者比率 就業者比率(就業者数/生産年齢人口)も全 […]

日銀と政府の不作為が招く日本の信認喪失

先日、植田日銀新総裁は、目下強まるインフレ率を横目に黒田前日銀総裁の金融緩和政策をまったく修正することなく、継続を決定した。つまりは自国通貨価値毀損による輸入物価の上昇と一般消費者の実質賃金及び購買力の低下を容認することを決めた。 そして、日本政府は、今に始まったことでもないが、低金利環境に甘んじて、十分な高齢者の医療費負担増加などを行わずに、膨れ上がる国家歳出を国債発行で埋め合わせることを続けて […]

植田総裁の初の金融政策決定会合で希望を失う日本円

先日は植田新総裁の初の金融政策決定会合が行われた。フォーワードガイダンスの廃止、過去の金融政策レビューの実施、ステートメントの表現変更などがみられたものの、YCCのレンジ拡大さえ行わず、金融緩和政策は完全に維持された。 何の成果も上げることができなかった黒田前総裁からバトンを受けた植田総裁による政策の転換期待こそが日本円が価値を取り戻す希望であっただけに、その希望を失うこととなってしまった。 今後 […]

米ドルの覇権に歪か 米ドルから離れる国々

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今年に入ってからアフリカ諸国やアジア諸国を中心に米ドルでの取引から距離を置こうとする動きがみられてきた。 これは米中の覇権争いやウクライナ・ロシア戦争による西側諸国とロシアとの対立の激化によって、中国・ロシア寄りの国々が今までの米ドルでの国際取引をその他の通貨で置き換えようする動きが加速してきたものと思われる。 ASEAN諸国もその公式協議において、財務大臣や中央銀行総裁たちが米ドル、ユーロ、日本 […]

【米国雇用統計】2023年2月 米国労働市場の詳細確認

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2023年2月に発表された1月分の雇用統計を皮切りにして、CPIやPCEデフレータといった物価指標、小売売上高などの重要指標が軒並み強い数字を示してきた。そして、パウエル議長からも3月の50bpsの利上げ可能性を示唆するような発言があり、今回の雇用統計は50bps利上げを確定付けるのではにかと期待されていた。 しかし、結果としては雇用者数が市場予想の31.1万人(予想:20.5万人)と予想を超えた […]

2023年2月 米国の経済及びインフレ状況 ~強まるインフレ圧力と日本への影響~

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2月はじめに1月分の雇用統計が市場予想をはるかに超える強さを示してから、それに続く経済指標は軒並み予想を超えるものが続いており、金利引き上げペースの再加速リスクが認識されるようになってきた。 物価関連指標も例にもれず予想を超える数字が出てきており、米国の金融政策変化を通じて今後の市場動向に大きな影響を与える恐れが出てきたことから、一度米国の経済状況をまとめて確認しておきたいと思う。 米国のインフレ […]

【米国雇用統計】2023年1月 米国労働市場の詳細確認

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今回の米国雇用統計は指標の調整があったといえども異常に強い結果が出てきた。 非農業部門の雇用者数は予想19万人を大きく超えて51.7万人、失業率は予想3.6%に対して3.4%と非常に強い結果となった。 雇用者数のうち7.4万人が政府部門での雇用であるが、40万人以上の民間雇用の拡大があった。 ここまで市場コンセンサスを上回る結果がでてくるのはいつぶりだろうか。とにかく強い雇用統計は近い将来のFRB […]

2023年2月4日 先行指標からみる米国経済状況

インフレピークアウトの一方でISM等のソフトデータや住宅市場統計に深刻な悪化が見受けられるようになってきた。企業決算にも弱さが見られ始めた。 そんな状況にありながらも、現在の株式市場は景気後退リスクを凡そ完全に無視して楽観ムード一色といった状態にある。 景気後退リスクの織り込みが本当に不要なのか、いつものように先行指標を中心に米国経済の状況を確認しておきたいと思う。 主要先行指標の確認 長短金利差 […]

2023年1月 主要各国のインフレ状況まとめ

米国をはじめ複数の主要国でインフレ率にピークアウトの兆しが見え始めてきた。 しかし、依然として各国中銀の物価目標を大きく超えている状況にあり、どのくらいのタイミングで各国中銀が金融政策の転換をはかるのか、それによるリスクアセットの変動を考えるうえで、2023年もインフレ状況を注視することが非常に重要な状況が続いている。 今回も2023年1月時点で確認できる主要国のインフレ状況をまとめて確認していき […]

【米国GDP】2022年Q4 米国国内総生産の詳細確認

2022年の米国GDPは第一四半期、第二四半期の2期連続のマイナス成長を記録し、テクニカルリセッションとなっていたが、第三四半期は予想通りプラス成長となった。第四四半期もQ3に続いてプラス成長となったが、数字自体でもそうだが、項目別にみても米国経済の失速を示すような内容となっている。 細かい内容をいつものように確認しておきたいと思う。 米国実質GDP項目別詳細確認 項目別にみれば、民間消費の伸びが […]

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