インフレピークアウトの一方でISM等のソフトデータや住宅市場統計に深刻な悪化が見受けられるようになってきた。企業決算にも弱さが見られ始めた。 そんな状況にありながらも、現在の株式市場は景気後退リスクを凡そ完全に無視して楽観ムード一色といった状態にある。 景気後退リスクの織り込みが本当に不要なのか、いつものように先行指標を中心に米国経済の状況を確認しておきたいと思う。 主要先行指標の確認 長短金利差 […]
米国をはじめ複数の主要国でインフレ率にピークアウトの兆しが見え始めてきた。 しかし、依然として各国中銀の物価目標を大きく超えている状況にあり、どのくらいのタイミングで各国中銀が金融政策の転換をはかるのか、それによるリスクアセットの変動を考えるうえで、2023年もインフレ状況を注視することが非常に重要な状況が続いている。 今回も2023年1月時点で確認できる主要国のインフレ状況をまとめて確認していき […]
2022年の米国GDPは第一四半期、第二四半期の2期連続のマイナス成長を記録し、テクニカルリセッションとなっていたが、第三四半期は予想通りプラス成長となった。第四四半期もQ3に続いてプラス成長となったが、数字自体でもそうだが、項目別にみても米国経済の失速を示すような内容となっている。 細かい内容をいつものように確認しておきたいと思う。 米国実質GDP項目別詳細確認 項目別にみれば、民間消費の伸びが […]
ポリアンナ理論 (Pollyanna principle) ポリアンナ理論は、ポリアンナ効果とも呼ばれ、人は不愉快な出来事よりも楽しい出来事についてより正確且つ詳細に覚えている傾向があるとする理論である。 これはEleanor Porterの小説Pollyannaの主人公が物事の良い側面ばかりを見るようにしていたことに因んでポリアンナ理論と呼ばれている。 一説によれば、厳しい状況下でも希望をもって […]
さて、ここ最近新しいニュースや技術の発表、急速に進む社会実装を前についに仕事の大量絶滅期が来るのではないかと思うような状況になってきた。 今回は最近気になったAI VTuberと最新のAI Chatについてまとめてみたいと思う。 AI VTuber Neuro-samaの登場 まず、一つの驚くべき技術の登場が完全AI制御のVTuber Neuro-samaの登場である。 VTuber事務所・プロジ […]
12月分の米国雇用統計は雇用者変化が22.3万人と予想の18万人よりも強い結果となった。失業率も予想3.7%に対して結果は3.5%と予想を超えた改善が見られた。 雇用者数は20万人以上の強い状況は続いているが、徐々に雇用者増加ペースが鈍化はみられる。(そもそもこれ以上の労働市場が見込まれないほどのピークなのであたりまえだが) また、11月に続いて労働時間の低下の継続といった不安要因がみらている。詳 […]
ウクライナ戦争、コロナウイルスによる中国ロックダウン(現在は解除済み)、世界的な政策金利引き上げと怒涛の円安・米ドル高と波乱の2022年が終わり、2023年の開始するにあたって、経済の現況と2023年の見通し、それに沿ったリスクアセットの推移予想や適切な資産運用戦略においてまとめておきたいと思う。 2022年の振返りと2023年1月時点の経済状況 2022年の主要トピック 2022年に起こった個人 […]
今まで日本の経済指標についての記事や日銀の政策に関する記事において必要と主張し続けてYCCの調整がようやく12月の日銀の金融政策決定会合において決定した。 これの決定によりYCCによって調整する10年債利回りの上限レンジが0.25%から0.50%に拡大されることとなった。 ようやく日銀が必要な方向で政策の調整を始めた大きな一歩だとみることができる。 この動きが来年の黒田総裁退任後にどのような広がり […]
Pythonを使った統計モデルの作成や時系列データの性質の確認などについて、基礎的なものをまとめていきたいと思う。 (Pythonの内容や結果のプロットなど全て作成できているわけではないが、時間があるときに更新していこうと思っている) 指数平滑モデル 指数平滑モデルの中で最も基礎的且つシンプルなモデルが以下のものである。後述するトレンドや季節要因を含む複雑な指数平滑モデルとは違い、トレンド要素や季 […]
11月分の米国雇用統計は、予想の20.0万人を大きく超えて26.3万人となった。また、前月分も26.1万人から28.3万人へと上昇修正され、非常に強い米国雇用統計は市場にとって大きなサプライズとなった。 パウエル総裁をはじめとしたFRB関係者からの利上げ減速を示唆するような発言が米国債利回りを押し下げ、株式市場に安心を与えていた状況に不安を投げ入れる形となったと言えよう。 Data Source […]