順調に進む日本経済・日本円破綻への道

さて、実質賃金及び実質消費支出の安定的・持続的な減少が今月も止まらず、順調に日本経済破綻への道を歩んでいる。今月も下記の通りの長期シナリオを変更する必要性はなさそうである。

日銀は多少の金融政策調整で抑えられるうちに物価上昇率を抑えておくべきだったが、現在の日銀はあまりにも無能すぎて、金融政策の適切な調整はまったく期待することができない。
しっかり2%超えてしまっては相当程度の金融政策調整が必要になり、将来の国債費は大幅に上昇することになるものと考えられる。

既に国債の利払費は一般会計の7.4%を占めるに至っており、国債費でいえば22.1%を占めている。

ゼロ金利に維持していたものが、物価上昇率2%の達成を認識せざるを得なくなり、物価抑制の必要性が生じた場合には、国債利回りの大幅上昇と継続的な国債の大量発行とが相まって、利払費が2割弱を占めるに至ってもおかしくはない。
そうなった際には、国債費だけで予算の4割前後を占めるに至り、爆発的に増加する社会保険料と合算すれば、8割以上を使わなければならなくなったとしてもおかしくはない。

そんな身動きの取れなくなった国の通貨を誰が保有したいと思うだろうか。
こうなれば日本円はフリーフォール状態で、急速に減価し続けることになる。
輸入物価もそれにともない急激な上昇を見せ、物価上昇に歯止めがかからなくなってくる。
輸入物価の上昇は慢性的に莫大な貿易赤字を生み出し、国際収支面からも通貨安を招く。
また、物価高は実質賃金の減少、実質消費の低迷を伴って日本経済を悪化させる。

更に社会保障費と国債費の増加に対応するために税金と社会保険料の引き上げも行われ、実質可処分所得は大幅に減少することになるだろう。
こうなれば、徐々に一般家庭からは高騰したエネルギー価格と食品価格を支払う以上の余裕が失われ、健全な消費活動は死に至るだろう。